前回、KX49購入編からの続きです。
KXは、Cubase AI4以外にも付属ソフトが充実していて、それらを使いこなしてこそ威力が発揮されるのですが、不親切なことに、それについてのまとまったドキュメントがありません。そこで、内容とインストールの注意点についてまとめてみました。KXを購入した方のお役に立てばと。 藤本健さんの記事も、あわせて見ていただくと良いでしょう。
■ソフトシンセ 及び エフェクター (VSTプラグイン)
KXには音源が内蔵されてないので、音を出すにはソフトシンセが必要ですが、逆に言えば、ソフト次第で様々なシンセサイザーに化けるとも言えます。
名前 | 種類 | 説明 | インストール方法 |
HALionOne | PCM音源 |
ピアノ、サックス、バイオリンなど楽 |
Cubase AI4をインストールすると、いっしょにインストールされる。 |
Sample Tank X Factor Edition | PCM音源 |
HALionOneのGMセットよりも10倍以上のデータ量(約1GB |
"X Factor VST"に入っているので、ディスクのメニューから呼び出してイン |
Analog Factory SE | バーチャルアナログ音源 |
Moogなど4種類のアナログシンセをソフトウエアでシミュレーシ |
"TOOLS for KX DVD-ROM"に入っているので、ディスク内の |
BFD Lite | ドラム音源(PCM) |
ドラムだけで700MB使っているので |
"X Factor VST"に入っているので、ディスクのメニューから呼び出してイン |
Amplitube Duo | アンプシミュレーション | 音源ではなくエフェクター。真空管のギターアンプの特性をシミュレートする。自然なヒズミが得られるし、ドラムなどにかけても面白い。 |
"X Factor VST"に入っているので、ディスクのメニューから呼び出してイン |
エフェクターは、これ以外にも、Cubase AI4に15種類内蔵されています。イコライザ、リバーブ、コーラスなど、一通りのものがあり、自由に組み合わせて使うことができます。
■VSTプラグインのインストールの注意点
VSTi(ソフトシンセ)およびVST(エフェクタ
Cubaseは起動時に、そのディレクトリを見に行って
CubaseはVSTi(ソフトシンセ)を認識すると、自動的にKX用の設定もロー
HALionOne以外のVSTiは、Cubase上だけでなくスタンドアロンでも動作するよ
■HALionOne用の追加データ
HALionOneは、そのままでは標準的なGM音色セットしか入っていないのですが、よりリッチな追加の音色データがついています。
名前 | 種類 | 説明 | インストール方法 |
OneSoundz Silver Edition | いろいろ | 44種類の拡張音色で、主にドラムやベース音などリズム系。データサイズは約900MB。 | "X Factor VST"に入っているが、手動でインストールする |
YAMAHA S90ES Piano | ピアノ音源 | ヤマハの電子ピアノ、S90ESの音色をコンバートしたもの。ピアノだけで55MB使っているので、ハーフペダルなど豊富な音色変化に対応している。 | "X Factor VST"に入っているが、手動でインストールする |
これらのインストールには、注意が必要です。
- Cubase AI4をあらかじめ4.1以上にアップデートしておくことが
必要のようです。 - インストーラがないので、手動でのファイルコピーになります。ディレクトリにpdf文書が入っているので、その指示通りにやります。けっこう面倒です。
- 最後に、HALionOneを起動して、"Locate Contents"メニューからファイルパスを指定しますが、僕の場合、それだけでは音色が表示されませんでした。前述のpdfにもサラっと書いてありますが、いったんフォルダの横にあるチェックをはずして、「変更なし」をクリックして再度チェックすると、音色が表示されて、使えるようになりました。
■素材集
ループ素材を切り張りして音楽を作るのは近年のスタイルですが、そのための素材が充実しています。
名前 | 種類 | 説明 | ファイルの場所 |
RAW loops YAMAHA Edition | オーディオループ | 約400種類のループ素材。さまざまなジャンルのものが入っているが、クラブ音楽系が多い。 | "X Factor VST"の中(メニューから呼び出せる) |
Keyfax | MIDIのループ | 100種類のドラムパターンのMIDIデータ | "X Factor VST"の中(メニューから呼び出せる) |
Yamaha Content\Loops | オーディオループ | ヤマハのキーボード、MOTIF ESから厳選された約480種類のオーディオループ素材。さまざまなジャンルが網羅されている。 | Cubase4AIディスクの\Cubase AI 4 for Windows\Additional Content\Yamaha Content\Loops |
Yamaha Content\Drum Styles | プロジェクトファイル | ヤマハのキーボード、MOTIF ESから厳選されたリズムパターン素材。R&B、ロックなど20種類。 | Cubase4AIディスクの\Cubase AI 4 for Windows\Additional Content\Yamaha Content\Drum Styles |
ファイルは、HDDのどこか適当なところにコピーします。 オーディオループの場合、”プロジェクト > プール” メニューから、場所を指定して読み込むことができます。読み込んだループは、オーディオトラックにドラッグ&ドロップで貼り付けることができて、テンポは自動的に曲にあわせてくれます。
MIDI素材は、特に登録するところは無く、普通に曲データとして読み込んで、自分の曲にコピー&ペーストするしかないのだろうと思います。
以上、付属ソフトについての解説でした。 次回は今度こそ、KXとCubase AI4のGetting Startについて書きたいと思います。
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