高速船計画が暗礁に 「大赤字」と運航会社
asahi.comより。
写真に写っているのは、三井造船の玉野工場で、学生時代のある夏休み、僕はここで工場実習をやってました。
瀬戸内の、辺鄙な町でしたね。工場から歩ける距離に、さびれた寮があって、2週間ほど寝泊りしていました。一緒に実習した他校の連中は、今どうしているかなぁ。休日に、瀬戸大橋の見物に行った記憶くらいしか無いですか。
この大型高速船、テクノスーパーライナーというやつは、ちょうど僕が学生だったころ、15年くらい前からやっていて、とっくに頓挫したかと思っていたら、実物を作っちゃっていたとは。
大赤字とか言ってますが、そんなことは最初から分かっていたことで。当初から、どんなに楽観的に計算してもコストが合わない、と言われていました。
船は、速度が上がると抵抗が加速度的に増えます。粘性抵抗は速度の二乗、造波抵抗は速度の三乗に比例ですからね。(厳密には造波抵抗は非線形)
抵抗を減らすには、水に接する面積を減らせばよいわけで、モーターボートや小型の漁船は、前に進むことで船体を上に持ち上げて、面積を減らします。小型の船ならば、これができます。これを究極まで推し進めたのが水中翼船です。
でも大型になるにつれ、船体を持ち上げるのは難しくなります。このテクノスーパーライナーは、ファンをまわして船体を多少持ち上げるようですが、それはそれで、多大な燃料が必要になります。
船体の大きさをグラフの横軸、船の速度を縦軸にとると、経済性の成り立つ”領域”が、右下がりの線で示されるわけです。そしてテクノスーパーライナーは、その領域を大きく逸脱していて、経済性が成り立たないのは明白なのでした。
だのに、なぜ、こんな無駄遣い国家事業が実施されるのでしょうか。たぶん、最初にプランを立ち上げた役人の人は、現実のプロジェクトに繋げることで、評価が上がるので、問題があることがわかっていても、とにかくプロジェクトを走らせてしまいたいんでしょう。
多大な損出が明らかになるには、5年とか10年とか経っているので、その人はとっくに別の部署に(たぶん出世して)いるというわけです。
別のニュースで、配偶者控除を無くすとか、またまた増税案が出ているようですが、その前に、こういう無駄遣いシステムを何とかしろーと言いたいのですよ。
玉野というのは、あなたの祖母の父つまり曽祖父の出身地です、姓はそこから来ています。
あなたが生まれたとき、曽祖父はすでになくなっていましたが、(私の生まれる前のこと) あなたは曾祖母には堺で一才の頃2度会っているのですね。 膝に抱かれた写真がありますね。
三度目に会ったのはお葬式の時でした。
投稿情報: たけこぷたー | 2005年6 月11日 (土) 11:59
ははぁ、そんな縁もあったとは。
僕の遺伝子の1/8は、玉野出身なんですね。
投稿情報: トヲル | 2005年6 月12日 (日) 03:27