読書というのはそもそも、比較的お金のかからない趣味ですが、僕の場合、最近はもっぱら図書館で借りて読んでしまうので、究極にお金がかかっていないと言えます。 でも内心、申し訳無い気持ちはあります。楽しませてもらっているのに、作者に還元してないわけですから。特にハードSFなんて、それでなくても読者少ないですし。 そんなわけで、先日発売された、グレッグ・イーガンの新作、ディアスポラは、ちゃんと買います。amazonでポチっとしてきました。でも文庫なのに945円は高いよなー。あ、私みたいなのが買わないせいですか? で、これに先立って、未読だった短編集の祈りの海を読んでおくことにしました。これは図書館で借りたんですけどね… | |
グレッグ イーガン Greg Egan 山岸 真 おすすめ平均 代表作を網羅した恐ろしくハイレベルな短編集 衝撃で目が眩む作品 注目したい作家だ、と思わせられた 懐かしい、においのする、短編たち 私にはついて行けませんでした Amazonで詳しく見る by G-Tools |
いや、amazonの”おすすめ”の言葉の通り、”恐ろしくハイレベルな短編集”ですな。以前に読んだ"順列都市”もそうでしたが、この人のテーマは一貫していて、「もし、テクノロジーでこんなことができるようになったら、人間のアイデンティティーはどうなる?」ということを、いろんな角度から読者に突きつけてきます。
個々の作品は、バリエーションに富んでいます。どれも読み始めると、いきなり異質な世界に放り込まれて、”この世界はどうなってるんだろう?”という、失調感と好奇心が混じったような、不思議な感覚に捕われてしまう。これがいわゆるSFの"センス・オブ・ワンダー”ってやつでしょう。
残念なのは、表題作でありラストを飾る「祈りの海」が、実は一番面白くないことで。海外ではいろいろ賞を取ってるみたいなんですが、私には良さが分からないなぁ。たしかに、コードウェイナースミスをちょっと彷彿させる、叙情的な作品ではありますが。
そんなわけで、気分を盛り上げたところで、”ディアスポラ”にかかります。イーガンは難解なので、”読むぜー!”という気合が必要なのでした。あ、そういえば、"祈りの海”はそれほど難解じゃないですね。イーガン入門にいいかも。
ところで、上のアフェリエイト・リンクは、"G-tool"というサービスを使いました。amazonの公式サービスよりも使い勝手がいいし、デザインも良いし、いいんじゃないでしょうか。これ作ったのは、元ソニーの方だそうで。
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