いま乗っているクルマ(BMW 116i)は5年間の残価設定ローンになっていて、来年がその期限になるので、次のクルマを検討しており、このご時勢なのでハイブリッド車は有力候補です。今週から発売のホンダの新型インサイトにも当然興味があり、そそくさと試乗してきました。
運転した第一印象は、「フツーのクルマ」ですね。父親がプリウスに乗っていて、たまに運転するのですが、あれは低速走行時はエンジンがかからず電気自動車状態なので、走り出しから「おっ」と思いますが、インサイトは低速走行時もエンジンは回っているようで、普通にガソリン車の雰囲気です。数キロ走るとエンジンが温まって、停止時にはアイドリングがストップするので、そこで初めて「なるほどハイブリッドか」とわかります。 プリウスよりもシンプルなシステムで、そのぶん安くて軽いのがメリットですから、”ハイブリッド感”は低いと言えます。
うちの116iは車重が1370kgもあるのに1.6Lエンジンなので、やや非力です。それに対してインサイトは 1190kgと軽く、1.3Lといえどもモーターアシストがあるので、さぞ速いんだろうと思ったのですが、大差ないような。必要十分な加速感ではあるけど、よく言われる2L車並とか、そこまでは思わないですね。プリウスのほうが明らかに加速力は上です。
高回転時のエンジンフィールは、116iとは比べようもなくガサツです。ロングストロークで軽い(剛性の低い)実用エンジンなので、こんなものでしょう。実際のところ、日常のドライブで高回転を楽しむケースなんてめったに無いので、ここには優先度を置かないつもりです。以前は大事だと思ってたんですけどね。普通に一般道を流すぶんには静かで、これはクラス以上と言えるかもしれません。
ハンドリングはなかなか。短時間の試乗なのでハッキリとはわかりませんが、ハンドルを切ったぶんだけスッと曲がり、重心も低いような感じがします。ここはプリウスよりいいですね。プリウスはハンドルを切ってから遅れて曲がるので、一体感に欠けていて楽しくないのです。安定志向の味付けということなんでしょうけど。
燃費は、車載の燃費計で11.2km/Lでした。15分くらいのドライブだし、加速フィールを確かめるために踏み込んだりしたので、こんなものなのでしょう。気になるのは、最初の数キロの燃費表示が5km/L台だったことですね。暖気するまでは濃い目の燃料を吹き込むので、どんなクルマでも燃費は悪いのですが、それにしても悪い気がします。我が家の場合、子供の送り迎えなどの短距離の走行が多いので、実用燃費があまりあがらない可能性があります。
次期プリウスには、排気熱でエンジンを温める『排気熱再利用システム』があり、コールドスタート時の燃費を高めようとしていて、どれくらいの効果があるのか気になるところです。複雑なシステムでコストがあがる分をペイできるか、ですが。
全体として、「まぁ必要十分かな」という印象ですね。驚くようなものは無いけれど、悪くもなく、普通に使える車でしょう。内装はプラスチッキーで、インテリアというよりは道具感覚ですが、これもアリだと思えます。
次期プリウスは、現行型よりもラグジュアリーになるようで、かなり方向性の違うクルマなのかもしれません。乗り比べてみるのが楽しみです。
なかなか面白くよませてもらいました。
ホンダさん、ハイブリッドの開発遅れを値段の安さで勝負しようとした形跡がうかがえますね。 エンジンも平凡なオットーサイクルのようだし。
次のプリウスが出たら差はさらに歴然とするのではないかな。
投稿情報: たけこぷたぁ | 2009年2 月 9日 (月) 19:38
技術の先進性という点で、インサイトはプリウスに敵わないでしょうね。土俵が違うという感じです。
”安さで勝負”もアリでしょう。例えばプリウスの燃費が20km/L、インサイトが16km/Lだとして、年間1万キロ走り、ガソリンがリッター160とした場合、年間のガソリン代は2万円しか違いません。プリウスのほうが40万円高いとしたら、取り戻すのに20年かかるわけです。
ただ、コンプレッサーを電動にしなかったのは端折りすぎだと思えますね(シビックハイブリッドは電動だったのに)。コストと機能のバランスは難しいところです。
投稿情報: トヲル | 2009年2 月10日 (火) 16:12
インサイトの僕なりの評価を僕のブログに
書きました。 よかったら読んでね。
投稿情報: たけ | 2009年2 月11日 (水) 21:25