ヱンヂニヤ・トヲルの生活と意見

独逸仕様

BMW116iの車両本体価格は289万円（税込み）です。で、他メーカーの同グレードのものと比べてみると、ゴルフはもちろん、アルファロメオ147よりも、アウディA3よりも、ベンツAクラスよりも高いんですね。もしかしたら、日本で普通に買える車のうちで、もっとも高い1.6L車かもしれない。

ドイツではどうなのかな、と調べてみると、17155ユーロなので、236万円（税込み換算で248万円）くらいです。かなり安いんですが、写真のドイツ本国仕様を見ると、日本仕様よりも簡素になっています。例えばドアハンドルやモールやバンパー下部がボディ同色ではない（黒い）ですし、ホイールはスチール（日本仕様はアルミ）ですね。

スペック表を見ると、ドイツ語でよくわからんのですが、どうやらオーディオは標準では無し、エアコンはマニュアル、パワーウインドウは前席だけ、と、やはり簡素なようです。ミッションは日本は6速オートマのみですが、ドイツの標準仕様は5速マニュアルです。

そうすると、日本仕様との価格差は納得できますが（輸送費を考えると安いと言えるかも）、そもそも日本仕様は贅沢すぎなのかもしれません。ベースグレードはドイツ仕様くらい簡素でもいいのかも。

なお、ドイツ仕様ではこれだけ省いても、カーテンエアバッグとか、DSC（ダイナミックスタビリティコントロール）、タイヤ空気圧警告、といった、安全に関係のある装備は省かれていません。普通はオプションになってることも多いですが。こういうところはBMWのポリシーなのでしょう。

Welcome to the world.

私はあまり、マーケッターという人種を信用していないというか、話半分という感じで接するようにしているのですが。

BMWのディーラーで、1シリーズの社内向けセールス資料を見せてもらったところ、そこの「想定されるターゲット」を読んでビックリ。年齢、年収、家族構成、趣味志向まで、まさに私はターゲットのド真ん中じゃないですか。年齢なんてピンポイントで正解。いや、さすが優秀なマーケッターがいるみたいですね。なにしろ、私はBMW116を買ってしまったのですから。

速攻で決めてしまった理由は、まぁいろいろと時期的な事情があるんですが。大きかったのは、妻が非常に乗り気だったことですね。私と妻の、クルマの趣味というか選択基準は違うので、二人とも好きになれるクルマというのは貴重なのでした。

平日は奥さんがオサレに乗りこなせて、休日はダンナが多少スポーティーに走らせたい、という”ターゲット層”には、いい車だと思えます。

実用車としては、まったく落第ですが。たとえばフィットと比べたら40cmも長いのに、後席やトランクは確実に狭くて、しかも値段は２倍。

でも、そんなことはどうでもいいのです。人生のある期間、BMWのある生活をしてみよう、と思ったんですから。