昨年だったと思いますが、奥さんの実家で、総務省の”電子申請・届出システム"の利用を試みたことがあります。従業員の年金などの届出を、パソコンでできるのなら便利だろう、ということで。
義母が、ソフトのインストールを途中まで試みて、断念したようなのですが、それも無理は無く、私にさえ歯ごたえのあるシロモノでした。でもなんとか、諸々の設定をして、システムに接続するところまでは行きました。
しかし、そこから先の使い方が、まったくわからないんですね。専門的な業務メニューがズラズラ並んでいるだけで、何の説明もなく、最初に何をすればよいのかすら分からない。業務の専門知識を前提としているとしか思えません。こりゃ無理だと、ギブアップしました。
それを思い出したのは、日経BPのこの記事を見たからで。各省庁の電子申請システムの、2004年度の利用状況を表にしたものです。
私が苦労した、例の総務省のシステムの、1年間の利用件数も載っています。ずばり、
87件… _| ̄|○
しかし、これはまだ良いほうで、文部省なんか8件です。開発費に7億、年間維持費に1億以上かかっているのに。あ、でも利用率で言えば、総務省といい勝負か。0.004% 対 0.003% という、低レベルな争い。
”使えるシステムを作る”のは、実際のところ、大変なことです。全く新しいシステムですから、なおさらでしょう。
それにしても、この状態は酷すぎ。役所特有の無責任さから生み出されたとしか思えません。”電子申請システムを作りました”と言えさえすれば、役所的には、それでよいのでしょう。
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