ドリームガールズを見ました。ミュージカルの映画化ということで、ストーリーはたいして期待していなかったのですが(←偏見)、やはりたいしたこと無かったですね。「成功によって失うものもある」というありがちなテーマであり、成功するまでは面白いのですが、成功したあとの内輪モメの話がダラダラ長いです。物語の舞台である60年代は、ショービジネス界では黒人が露骨に差別されていたようで、そっちを掘り下げるのかなと思ったらそうでもなく。
でも、そういうことはあまり関係なくて、この映画の見所は歌でありダンスでしょう。楽曲がよいし、ショウのシーンの演出も素晴らしい。すごく素晴らしい。だからこれだけでも見る価値あります。
主役のビヨンセもいいですね。デビュー前の初々しい様子から、スターになった後の物憂げな様子の変化がよく出ています。このように、「短い上演時間の中に 長い時間が凝縮されて夢のように過ぎていく」のは映画の魅力の一つだと思うのです。
この物語のモデルになっているのは、シュープリームスとモータウンレコードです。もちろんディーナ(ビヨンセ)がダイアナ・ロスですが、エフィーにあたるのがフローレンス・バラードで、彼女は酒びたりで死んでしまったんですよね。現実の方が過酷なわけです。
ジャクソン・ファイブを思わせる人達がちらっと出てくるけれど、そういえば彼らもモータウンでした。モータウン系アーティストに詳しければ、もっと元ネタが分かって楽しめるんでしょう。
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