スーパーアグリが、資金のショートによりF1から撤退することになりました。イギリスのマグナ・グループにチームを売却する交渉が、亜久里代表によれば「9割9分」まとまっていたのに、締結直前にFAXで契約破棄を伝えられたとのこと。
マグナを亜久里代表に紹介したのは、ホンダF1チームCEOのニック・フライで、フライとマグナ代表のリーチ氏とは友人同士です。でも、フライは常々、ホンダ本社の資金がワークスチームとスーパーアグリに分散することに不快感を表していました。さらに、撤退発表前から「ホンダはアグリにかまっている余裕はない」「アグリは次のレースには出ない」と公言してたりと、不審な行動が目につきます。 亜久里代表も撤退会見で、フライに対して腹に一物ある様子でした。このことから、
「フライがマグナを紹介したのは、ギリギリのタイミングで破談にしてスーパーアグリを撤退に追い込むという陰謀だったのではないか」
という噂が立つわけです。
ドイツのワイグルグループと提携する話もあったのですが、こちらも破談になりました。ワイグルグループのCEOは、Auto Motor und Sport誌に”ニック・フライに妨害された”と語ってます。
ところで、Wikipediaの”陰謀論”の項目はとても面白いですよ。有名なユダヤ陰謀論をはじめとして、さまざまな陰謀論がまとめられています。
陰謀論は疑いを捨てられない状況において疑いを支持する事により発生する。このため陰謀論は通説と比較して信頼性が低い場合が多く、また誤解、誤解釈を含む事も多い。反証テスト、検証と反証の非対称性、詭弁も参照の事。
まぁそうなんですよね。陰謀論は、検証できない弱い理由の積み重ねで成り立っているので、信頼性は高くありません。フライ陰謀論も、
- フライはスーパーアグリが以前から目障りだった
- なのになぜか親切にもマグナを紹介した
- マグナは、契約をさんざん引き伸ばして、アグリの資金が枯渇するタイミングを計ったかのように契約破棄した
等の、弱い状況証拠から成り立っています。
でも一方で、前述の項目には、陰謀論として眉唾視されていたが、実は本当に陰謀があったケースについても記述されています。結構、あるもんだなぁという印象です。 さて、フライ陰謀論はどうでしょうか。よくある眉唾話なのか、事実なのか。 どう思いますか?
ちなみに僕は、はらわたが煮えくり返るような気分ですけどね。
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