表題は、たしか小学校の図書館に貼ってあった標語です。小学生に「人生はあまりにも短い」とか言ってもなぁと思いますが、私がいまだに覚えているということは、それなりに感銘を受けたのかもしれません。
このところ、ダン・シモンズの「ハイペリオン」を読んでいて、下巻の最初の方なのですが、これをこのまま読み進むべきか、辞めるべきか、悩んでいます。
というのも、これって、下巻を読んだら終わりではなくて、4部作8巻を読まないと話が完結しないんですね。しかも、一冊がかなりの厚みです。これで面白くなかったら、かなりの人生の浪費と言えます。
いや、たしかに凄い作品とは思うんですよね。7人の登場人物が旅をしながら身の上を語り合う、という構成で、それぞれの人物の話から、ジグソーパズルのピースが埋まるように、物語世界が見えてくる仕組みになっています。
素晴らしい描写力と緻密な構成で、読者を異質な世界に引きずり込んで、どっぷりとひたらせる力があります。ヒューゴー賞・星雲賞受賞は伊達ではありません。
しかしなんというか、話が怖いんですよね。7人の人物というのは、それぞれに辛い過去があり、それと決着をつけるために旅をしているわけですが、その辛さというのが半端ではありません。「この宇宙にこれ以上ヒドイことがあるだろうか」というような目にあいます。なまじ筆力があるだけに、登場人物の苦難や恐怖が、すごい迫力で身に迫ってきて、読むとグッタリしてしまうのでした。少なくとも、通勤中に読むには向かない本です(読んでるけど)。
ちょいとあとがきを読んでみたところ、作者のダン・シモンズというのはホラー作家としても知られているそうですね。どーりで。ホラーは嫌いなんだよな。世の中には、ホラー大好き! YES・ホラー・YES! という某氏みたいな人もいるようですが。
がんばって読んでれば、苦難の後にカタルシスが待っているのかなぁ。でも、少なくとも「ハイペリオン」の上下巻だけでは決着は付かないみたいなんですよね… でも大した作品であることは確かで、読んでおくべきとも思うし… 読むべきか読まざるべきか…
いやぁ!その本は読むべきですよ!
きっとそれは初めから映画の脚本のような薄っぺらい最近のヘタレ小説とは違う!!
読んで損なし!
YES!YES!
投稿情報: fukasawa | 2005年5 月 4日 (水) 16:50
たしかに、映画化を考慮してない作品なのは間違いないですが…
投稿情報: トヲル | 2005年5 月 5日 (木) 19:01