blogをフラフラ渡り歩いていたら、”コンビニ問題”について扱っているblogを見つけて、興味深かったので、いくつかの関連サイトを見てみました。いつもお世話になっているコンビニに、こんなダークな一面があった、とはという驚きがあります。
要は、コンビニの本部とフランチャイズ店との契約が、フランチャイズ店に対して非常に不利になっているという話です。ネタはいろいろあるのですが、私が「なんじゃそりゃ!」と思ったことが、特に2点あり。
1点目は、本部に支払う”ライセンス料”のベースとなる”粗利”についての、謎の計算式です。普通は粗利というのは、
粗利 = 売上高 − 売り上げ原価
であり、この粗利に対してロイヤリティーを課すというのは、まぁわかります。
しかしセブン・イレブンなどのシステムでは、”売り上げ総利益”という言葉があり、
売り上げ総利益 = 売上高 − 売り上げ原価 + 廃棄ロスなど
となっています。”廃棄ロス”とは、期限切れの食品などで廃棄した分の金額です。そして、ロイヤリティーはこの”売り上げ総利益”に対して課されます。
でも、廃棄したものって、お店にとっては純粋に損なんですよね。損したのに、さらにロイヤリティーがかかるのです。しかもロイヤリティーは、セブンイレブンのC契約(店舗も土地も本部持ち)の場合で、43〜76%という高額なものです。廃棄して損したのに、さらにその金額の7割ものロイヤリティーを払うんですよ!ちょっとあり得ない話なんだが…
この「騙し取られている」とも言える金額は馬鹿にならず、小規模な店でも月数十万円にはなり、カツカツでやっている店には死活問題だという説もあります。
廃棄ロスというのは、コンビニの魅力を高めるためには避けられないものですから、そのリスクは店舗だけでなく、本部も分かち合うのがフェアというものです。でも現実は、リスクを分かち合うどころか、一方的に店に背負わせて、さらに追い銭をせびるようなシステムだと言えます。
2点目は、”オープンアカウント”と言われる仕入れシステムです。卸業者とのやりとり(納品とか支払いとか)は、店舗ごとに行うのが普通のはずですが、多くのコンビニでは、これを本部が代行します。驚いたことに、店側に知らされるのは、納品したモノの一覧と、その総額だけで、個々の金額の明細はありません。どの品物がどれだけの原価なのか、一切わからないのです。
これについて、明細を公開しろという集団訴訟が行われて、訴えられたセブンイレブンは1審で負けてますが、上告しています。
でもホラ、明細って、あるのが当然じゃないですか?世間一般として。 それを出せないのは、本部が卸からピンはねしているのがバレるから、と思われても仕方がありません。そしてそれは違法行為です。本部は問屋ではないし、ちゃんとロイヤリティーを取ってるんですから。
こういうことを書いたのは、義憤に駆られてというわけではなく、なんでこんなのがまかり通っているんだろう、ということが不思議で仕方が無いからですね。ちょっと考えたら、ヘンなのはわかるでしょうに、なぜコンビニのオーナーの方は我慢しているのでしょうか。(もちろん裁判で戦ってる人もいますが)
情報不足というのはあるでしょう。新聞や商業誌は、セブンイレブンにたてつくと、店に置いてくれないかもしれない、とか思って及び腰になるかもしれませんし。
だからこそネットですね。誰でも”コンビニ問題”とか検索すれば、上に書いたような内容を知って、自分で考えることができます。
多くの人がネットを使えるようになることが、世の中の”ヘンなこと”を減らすことに役立つといいのですが。
(仕入れ原価+廃棄ロスなど)とカッコでくくってあるわけではないよね?
友人が最近7−11を始めて、もうかっている!とよろこんでいるから、その辺を聞いて見よう。
ちなみに店のロケーションは、ニッサンの苅田工場と、今度トヨタが作るエンジン工場の近傍です。
投稿情報: あしやからの飛行 | 2005年7 月 9日 (土) 09:45
土地も店舗も自分持ちの契約(A契約)では、ロイヤリティは定額なので、利益は出やすいかもしれませんね。資本は必要だけど。
コンビニって、ロケーションがすべてですよね。オーナーの経営努力の入る余地は少ない。駅やオフィス街や大工場の近所で、周囲に競合店が少なければ、かなり儲かりそうですが、そういう絶妙なロケーションは多くなさそうです。
投稿情報: トヲル | 2005年7 月 9日 (土) 10:44
なんか残念な話ですね〜〜。
私は以前、NHKの「プロジェクトX」で、
セブンイレブン・ジャパン設立の話の回で、
感動して泣いてしまった記憶があるんだけれど。。。
投稿情報: ちあき♪ | 2005年7 月10日 (日) 17:28
ども
国内は、まだまし・・・海外、特にアジア圏においては、商品を置くだけ損・・・と言うケースもあります。ただその影響力が大きく、商品を置かないと(置けないと)事実上撤退したかのような印象を与える場合もあるそうで。
そこまでいかなくとも、国内でもコンビニに補充用消耗品が売っているかどうかが、購買のきっかけになっているケースも増えてますよね・・・プリンタとか。
投稿情報: sunpx | 2005年7 月11日 (月) 12:38
そうですね、コンビニに置いてもらうことが重要なので、儲け度外視でもコンビニに卸しているメーカーって、きっとあるんでしょうね。
それに対して、店側はそんなにおいしい思いをしていないということは…
投稿情報: トヲル | 2005年7 月11日 (月) 23:25